平成25年度税制改正大綱

 やっと平成25年度税制改正大綱が発表されました。通常は12月中旬には発表されますが、年末の政権交代のごたごたから大幅に遅れ、1月24日の発表となりました。

 「縮小均衡の分配政策」から「成長と富の創出の好循環」に転換させ、「強い経済」を取り戻すのを目標としており、主な内容は次の通りです。

 1.家計への影響

① 所得税 課税所得4000万円超の部分に45%の最高税率
② 相続税 基礎控除額を現在の60%に引き下げた上で、相続財産6億円超の部分に55%の最高税率
③ 住宅ローン減税 14年4月~17年末の入居で最高控除額を年40万円に
④ 住宅の省エネ改修 工事費などの10%を所得税額から控除する制度を一部拡充し5年延長
⑤ 孫への教育資金 1500万円を上限に贈与税を非課税に
⑥ 少額投資非課税制度
 (日本版ISA)
年100万円までの株式・株式投信への投資について、配当や譲渡益を5年非課税

2.企業への影響

① 研究開発 試験研究費を控除できる法人税の上限を3割に引き上げ
② 投資促進 設備投資を前年度比10%超増やした企業に対し、投資額の3割を前倒し償却か、3%の税額控除
③ 給与増を促す税制 平均給与などを増やした企業に対し、給与増加額の1割を法人税額から控除
④ 中小企業交際費 年800万円まで全額損金算入
⑤ 事業承継 親族でない後継者への事業承継などで相続税・贈与税猶予
⑥ グリーン投資 コージェネレーション(熱電供給)設備を即時償却