贈与税のタイミングは慎重に

 平成2711日以降発生の相続については相続税の課税が強化されるのはご承知の通りです。「教育資金を贈与しろ」だの「アパートを建てろ」だの、資産家の皆様は身辺が騒々しいことと思います。私のまわりは至って静かですが…

 さて年が明けると相続税だけでなく贈与税も改正され、課税が強化されるケースも予想されます。贈与の検討をされている方は、そのタイミングを今年にするか来年にするか、慎重にご検討ください。参考の為、改正前後の贈与税の速算表を載せておきます。

 

【平成2711日の改正前後の贈与税の速算表】

基礎控除後の課税価格

改正前

改正後

税率(%)

控除額

一般

直系卑属(子・孫…)

税率(%)

控除額

税率(%)

控除額

200万円以下

10

0万円

10

0万円

10

0万円

300万円以下

15

10万円

15

10万円

15

10万円

400万円以下

20

25万円

20

25万円

600万円以下

30

65万円

30

65万円

20

30万円

1,000万円以下

40

125万円

40

125万円

30

90万円

1,500万円以下

50

225万円

45

175万円

40

190万円

3,000万円以下

50

250万円

45

265万円

4,500万円以下

55

400万円

50

415万円

4,500万円超

55

640万円

※計算例/改正後、孫に800万円の贈与をした場合の贈与税額

800万円-110万円)×30%-90万円=117万円。手元に残るのは683万円です。