脱三日坊主

哲学者ソクラテスは、「禁煙なんて簡単なことだ。私はもう何百回も禁煙している」なんて負け惜しみ(?)を言っていますが、私にも幾多の’続けられない’経験があります。ジョギング、ジム通い、日記、休肝日・・・etc.四国八十八か所参りなど、決心してから早3年。何と一か所も行っていません。

 PRESIDENT 2005.12.19号では、「『三日坊主、掛け声倒れ、中途半端』の悩み」と題して、やり遂げられない12の原因を挙げ、各界の著名人がそれらに対する対策を述べています。各人が提案する’困った現象への対応策’を参考に、三日坊主を克服しましょう!


【回答者】

  • タレント浅草キッド 水道橋博士
  • タレント浅草キッズ 玉袋筋太郎
  • 西京銀行副頭取 銭谷美幸
  • マネックス・ビーンズ証券CEO 松本大
  • 東進衛星予備校講師 安河内哲也
  • 慶應義塾大学教授 金子勝
  • IBCSラーニング&ナレッジ担当リーダー 佐々木久三子

現象1 ⇒ 思いつきで行動してしまう

 対応策
  • 水道橋

えっ、いいじゃないですか。僕がこの世界に入ったのも思いつきだけど、生き残ってきたのは闇雲な思い付きではなかったのかも。失敗してもそれを肥やしにして、それを積み上げて最後にホームラン打てばいい。

  • 玉袋

思いつきでは行動しない。仮に動いても後づけでそれを正当化する。どんなことにもストイックな目標を達成する喜びを感じているのかも知れない。

 

現象2 ⇒ 次々と新しいことに目がいってしまう

 対応策
  • 銭谷

まず「自分が仕事の中でなすべきことは何か」「自分の人生の目的は何なのか」について考えてみて。「時間」は常に有限。 スケジュール管理をきちんと。頭の中で考えていることを一度書いてみること。再確認することで優先順位を明確にできる。

 

現象3 ⇒ 計画に時間をかけすぎてしまう

 対応策
  • 松本

時間をかけすぎた計画は外部環境が変わってしまうことを考慮に入れていない。行動できる人、やり抜ける人というのは、時間の制約も、必要な条件が揃っていないということもしっかり自覚している。それでもなお決断して一歩を踏み出すのです。

 

現象4 ⇒ 計画を立てた段階で安心してしまう

 対応策
  • 安河内

立てただけで安心してしまう計画というのは大半が詰め込みすぎのものだ。細かい計画を立てる前に三つの目標を持つことだ。 将来の自分の姿である超長期目標、夢に近づくためにクリアすべき課題である長期目標、今日、今週中にやるべき短期目標の三つだ。これらを組み合わせれば立てただけで安心してしまうことはないはずだ。

 

現象5 ⇒ 人から反論されると気持ちが萎えてしまう

 対応策
  • 金子

反論されて気持ちが萎えるのは、そもそも準備が足りていないのである。議論全体の構造を俯瞰していれば、常にゆとりをもって反論できる。

 

現象6 ⇒ やるべきことがあるのに関係ないことをしてしまう

 対応策
  • 佐々木

やるべきことに取り掛かるには、まず「こうなりたい」という気持ちを持つこと、そしてその姿がイメージできるところまで気持ちが育ったら、最初のアクションを早くとることです。

 

現象7 ⇒ 目先のことで忙しくしていると満足してしまう

 対応策
  • 松本

ビジネスにおける評価は、忙しいか忙しくないかではなく、結果がすべて。時間内に結果を出せなければ、目先のことに忙しくすることなど全然意味がない。

 

現象8 ⇒ 他人の考えを聞いて、考えがすぐブレてしまう

 対応策
  • 玉袋

他人の意見でブレるって言うけど、その人と会う前に相手を知る努力をどれだけしたかが問題。相手を知らないでリングに上がれるわけがない。だから、徹底的に情報を集める。

  • 水道橋

今の自分に満足せず、いつも目標を高めていく。貪欲に大量に情報収集して分析する。そうやって多様な意見や生き方があることを知れば、一人や二人の意見で自分の考えがブレることもない。

 

現象9 ⇒ ここぞというときに踏ん張れない

 対応策
  • 安河内

失敗を恐れて保険をかけても結果には何の影響もない。物事のプラス面だけを見られる楽観主義者が、本番で力を発揮できる。

 

現象10 ⇒ やる気を高められずぐずぐずしてしまう

 対応策
  • 佐々木

やり抜ける人は中だるみすることを理解していて、そういうときに素早く気持ちを切り替えるための方法を持っている。それだけで、継続することがずっと楽になる。

 

現象11 ⇒ いつもゴール一歩手前でできた気になってしまう

 対応策
  • 金子

ゴール手前でできた気になる人というのは、到達点の理想が低く、現状に満足してしまう人なのだ。手前で気を抜かないようにするためには、まず高い目標を持つことだ。そして、客観的に評価してくれるパートナーを持つことが大切だ。

 

現象12 ⇒ 仕事を考え込みすぎて動きがとれなくなる

 対応策
  • 銭谷

まず自分のキャパシティがどれだけあるのか考えてみる。一つ一つの仕事を確実に遂行することを目標にして、できそうにない仕事を断る勇気を持つこと。こうして仕事の量を抑え、代わりに質を上げて成果結びつける。