「そうじ力」を高める
そうじネタ第二弾です。相変わらず「そうじブーム」は継続中のようで、そうじに関する書籍の発行が続いています。前回(2006年12月1日)は、どちらかと言うと私生活の部分に関わる「そうじの効果」をご紹介しましたが、今回はビジネスにおける「そうじの効果」をご紹介します。
『日経ベンチャー 2007年5月号』では、’業績が伸びる!社員が変わる!「そうじ力」を高める’という特集記事が組まれています。今回はこの中から、そうじによって改革を遂げた企業をご紹介します。
枚岡合金工具
会社概要
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本 社: |
大阪市天王寺区 |
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設 立: |
1950年 |
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売上高: |
2億4000万円(2007年3月期) |
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事業内容: |
金型の設計、製造、販売 |
経緯
バブルが崩壊して一時は存亡の危機に陥り、社内に活気が失われた。当時、社長が見学した会社は活気に溢れ、さらに社内は徹底的に磨き上げられていることに気付いた。そして、自社でもそうじの徹底に取り組み、整理・整頓・清掃活動に没頭した。
「そうじ」の成果
(1) 目で見る管理の徹底で、会社の現状や問題点がすぐに把握できる
(2) 達成感の共有で、チームワークがアップした
(3) 社員が前向きになった、気付きの能力が上がった
(4) 「まずはやってみよう」「ムダな仕事を省こう」という企業文化が育った
取り組み
STEP1.徹底的に捨てる
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- 具体的作業
工場やオフィスいある工具や事務備品のうち、6か月以上使用していないものは廃棄した
- 作業上のポイント
ルールの例外は作らず、どんな高額なものも捨てた
- 効能
工場、オフィスがシンプルになり、会社が愛着がわく場所になった
- 他社が取り組む際のアドバイス
ゴミだけでなく、「造花」「人形」「剥製」なども雑然と放置してあれば、見る者に不快感を抱かせる。「玄関脇の花壇」なども十分なメンテナンスができない場合は廃止を検討すべき
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STEP2.効率的に配置する
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- 具体的作業
STEP1の作業で残した備品を改めて配置し直した
- 作業上のポイント
ルールは「定位置」「定量」「定方向」。ボールペンであれば「位置は机の右上の引き出し」「量は1本」「向きは机と平行に横に置く」といった決まりを備品それぞれに作った
- 効能
必要なものを探す時間が減り、作業スピードがアップした
- 他社が取り組む際のアドバイス
「工具をきちんと場所に戻せば、年間120時間のムダな時間が削減できる」といったように、効率的に配置することで生まれる経済効果を数値化すると、社員のやる気が出やすい
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STEP3.とにかく磨く
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- 具体的作業
工場やオフィスを含めた会社の中を6ブロックに分け、月曜から土曜まで始業時間の直後、10分間、全社員で磨いた
- 作業上のポイント
床が隅々まで磨けるように、社内にある機械などにはもれなくキャスターを取り付け、自由に移動できるようにした
- 効能
達成感を通じて作業者が自信を持つようになり、共同作業によって社内の風通しもよくなった
- 他社が取り組む際のアドバイス
従業員に命令だけして自分が眺めることはせず、社長も一緒に作業する
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