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昨年の流行語大賞において年間大賞に選ばれたのが「想定内(外)」でした、現在受賞者は遠いところに出張中ですが・・・。
刻一刻と変化するビジネスの世界では、いつも「想定外」の事態に見舞われる危険にさらされていますが、それに柔軟にスピーディーに対応するために具体的方策を用意していなければなりません。今回は、『PRESIDENT 2006.3.6号』(プレジデント社)から、『「想定外」に備えた組織のつくり方』をご紹介します。
* 2004年版「アカデミー・オブ・マンネジメント・エグゼクティブ」誌において、企業が戦略的柔軟性を高めようとするときに直面する障害を明らかにし、それを乗り越えるためにマネジャーがとるべき方法が紹介されている。概要は次の通り。 |
シミズとヒットは、戦略柔軟性とは次のような組織の能力と定義している。
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ダウ・コーニング社では、シニア・マネジメント・チームが自社の重要なプロジェクトの一つ一つの戦略的成果を、少なくとも四半期ごとにチェックしている。但し、測定の対象を誤っては意味がない。
リーダーは、硬直したものの見方に凝り固まってしまわないよう、自分自身の認知のバイアスを自覚する必要がある。信頼できる同僚-できれば複数の同僚-に反対意見を述べる役を務めてもらうことは、自分のバイアスに最適な方法である。
自分の部門の外からであれ、会社の外からであれ、異なる視点を持つ人々の考え方やアイデアを虚心坦懐に聞くことも、経営陣のバイアスを中和する効果的な方法である。
実現のための具体的方法は次の通り
・定期的に社外取締役を任命する
・経営トップの任期に上限を設ける
・マネジャーを定期的に配置転換する
・他企業との提携を利用する
・特別諮問グループを置く
組織は通常、複数のプロジェクトを同時進行させているので、リーダーたちが特定のプロジェクトにすべての関心を奪われないようにすることが大切だ。 バランスのとれた見方を持ち続ける方法のひとつは、組織のプロジェクトを「選択肢のポートフォリオ」とみなして定期的に見直すことだ。
柔軟性は学習する能力から生まれる。しかし、企業は自分が実行する戦略的プロジェクトから学べることをすべて学んでいるかは疑問。しかし、よい結果だけでなく悪い結果についても原因を仔細に調べてこそ、マネジャーは自分の学習経験を最大にできる。