女性税理士のススメ

 税理士の年齢別構成を見ると、一番多いのが60代で全体の約3割を占めます。次いで50代、40代、70代の順。60歳以上が全体の過半数で、70歳以上に限っても全体の1/4以上となっています。
 税理士が他の士業と比較して高齢化している一番の要因は、試験免除者の存在でしょう。定年退職した税務職員は税理士登録を行うことが多いので、必然的に60歳以上の比率が高まることになります。

 次に男女比です。税理士の男女比は6.5:1で、公認会計士は7:1。弁護士の4.7:1や医師の4.3:1と比較すると、女性の比率が低いようです。ただ、過去5年間の税理士試験における合格者の男女比の平均は2.6:1で、女性税理士が増加傾向にあります。試験受験組に限って言うと年齢別構成も前述とはかなり異なる結果でしょうし、男女比も同様のはずです。

 どこの世界でも、女性が仕事を続けるにはまだまだ障害が多いと言われています。夫の理解、家族の協力、保育園の不足、子供の病気、親の介護…越えるべき壁はいくつもあります。税理士の仕事は12月の年末調整から5月末に迎える3月決算法人の確定申告までの半年間は多忙を極めるため、体力も必要です。

 ただ、税理士は女性の特性を生かせる働きがいのある職業です。また、ある程度社会人としての経験を積んでからでも遅くなく、「人生のリベンジ」にも向いています。今後、有能な女性に積極的に挑戦してほしいものです。