小さくても儲ける技!!

 政府は「景気は大局的に回復局面にある」とか、「現在、踊り場脱却に向けた着実な動きが見られる」とかの発言をしていますが、中小企業からは’余り実感が無い’との感想が聞こえます。

 長く下請け構造の中で生きてきた中小企業は「黙っていても仕事が降って来る」感覚から抜け切れないため特に苦境に立たされているという見方があります。その一方、小さくても元気に溢れ、大手からの受注が途切れず着実に成長を遂げる中小企業も存在します。

 今回は、「日経ベンチャー 2005年11月号(日経BP社)」から、そんな元気な中小企業のリーダー達が伝授する『目からウロコのあの手この手 成功の小技15』を、ご紹介します。


◆ 営業を有利に進める

 1.財布に”大金”を入れておく

  • 使わなくてもいい。とにかく20万円入れておくだけで、太っ腹になる。 懐がさみしいと勢いが出ない。

(アンギルド社長・内藤諠人)

 2.体温を上げて取引先に会う。午前中がベスト!

  • 交渉ごとは体温が高い方が勝つと言う。 体温が高いのは午前中。さらに速歩きも効果的だ。 ナポレオンも行軍を速めて勝ち続けた。時間がないなら、目を閉じて「温泉に浸っている姿」を思い浮かべてみよう。暗示で体温がアップする。

(アンギルド社長・内藤諠人)

 3.同じ姓の社員は1号、2号と命名する

  • お客さんからの電話を受けて「どの田中ですか?」と聞くのは客を客と思っていない証拠。そこで「田中1号」「田中2号」と命名。一発でみんな覚えてくれる。

(中里スプリング製作所社長・中里良一)

 4.営業は「ラ」の音階で「こんにちは~」っと

  • 「ラ」の高さで話すと受け手のイメージが良くなります。

(アンギルド社長・内藤諠人)

 5.「○○の達人、山田です」自ら専門家を名乗っちゃう!

  • 自分の強みが瞬時に分かるネーミングを考える。 ちなみに私の場合は「はんだの匠」

(ノセ精機・野瀬昌治専務)

 6.相手が”うんち”している様子を思い浮かべる

  • 坂本龍馬が使った方法。大企業のお偉いさんでもビビらなくなる。

(アンギルド社長・内藤諠人)

 7.腕組みされたらさっと資料を出す

  • 腕組みは拒否のポーズ。資料を差し出して、まずは腕を解かせる。

(アンギルド社長・内藤諠人)

◆ 自社・自分をアピール

 8.「何でもやります!」は禁句

  • 何でもやります」は、何も出来ないと言っているのと同じ。 「何かあったらお願いするよ」と言われても、一生待っても連絡はない。 出来ることは何なのかをはっきり言う。できないことを聞かれたらはっきり断る。

(船井総合研究所・長島淳治)

 9.書いて、書いて、書きまくれ!!
  • 自分の仕事を具体的にノートに書き出す。強みが見えてくる。

(船井総合研究所・長島淳治)

 10.名刺を目立たせる。裏には自社製品を!?

  • なんでもかんでも目立つが勝ち。私は名刺に当社自慢の極小歯車を入れている。

(樹研工業社長・松浦元男)

 11.腹筋と背筋それぞれ30回、20日やる!

  • 自信をつけるには、体を鍛えるトレーニングが一番。 運に左右されず結果が出るので、手っ取り早く自信がつく。カナダでは、自信のない数十人に、2週間のトレーニングをさせ、自信を付けさせたという研究実績もある。

(アンギルド社長・内藤諠人)

 12.社屋全体を黄色く塗る

  • 取引先に「ああ、黄色いビルの会社ね」と覚えてもらえる。

(樹研工業社長・松浦元男)

◆ 技術力・社員教育

 13.役職を希望制にする

  • 口下手な社員は出世で損する。それを防ぐために、役職は立候補制。 みんな、立派にやり遂げるね。

(中里スプリング製作所社長・中里良一)

 14.新人には最新のマシンを使わせる

  • 新人にこそ、いいマシンを使わせる。自然に燃え上がるよ。

(樹研工業社長・松浦元男)

 15.純金で製品を作らせる

  • 時には純金でバネを作らせてみる。 高価で貴重な材料で製品を作らせてみると、いかに無駄なく作るか真剣になる。 その結果、腕をめきめき上げる。家族に自慢もできるしね。

(中里スプリング製作所社長・中里良一)