「怒り」のマネジメント ~ できる人ほどイライラしない

 私は毎日イライラ、ムカムカしています。それに対し世の中の人たちはみんな温和そうに見えていましたが、そうではないようですね。多くの人は毎日、何かしら、誰かしらに怒っていると『「怒り」のマネジメント術』(安藤俊介著・朝日新聞出版)に書いてありました。よかった。私だけじゃないんだ。

 そもそも動物にとって「怒り」は、「威嚇」や「警戒」であり、身を守る一つの方法、つまり防衛本能です。でも私たち人間は、「身の危険」を感じているわけでもないのに怒ります。自分の考え方、価値観をもとに「意味づけ」をして「怒り」を招いている。つまり、人間の怒りは「考え方しだい」「とらえ方しだい」だというのです。そこで本著は、怒りに振りまわされて損することがないようコントロールしていこうという趣旨で書かれています。

 今回は本著6章から、「怒らない人」が習慣にしている会話のルールをご紹介します。

1.言葉にしなければとりあえず大ごとになりづらい

① ふだんから「言ってはいけない言葉」を使わない

② 「べき」という言葉を使わない

③ 「あなたは○○だ」というレッテルを貼らない

2.なるべく正確な表現を心がける

① 妻の「あなたは、いつもそう!」は夫の怒りを生む

② 「すべて台無し!」など大げさに言わない

3.怒っているときの「なんで」は封印する

① 「なんで」は責めるニュアンスがある

② 「どうしたら」に言い換えて、解決策を探す

4.主語を「私」に変えて話す

① あなたが怒っているのは本当に相手のせいか?

② 「私は困る」と自己主張していい

5.とにかく穏やかな口調を心がける

① 「何を言うか」より「どう言うか」が印象に残る

② 怒ったときほど、ゆっくり話す