「アメーバ経営」導入加速

 ご承知の通り「アメーバ経営」とは、稲盛和夫氏が編み出した管理会計のツールです。この手法が京セラの成長、日本航空の再生に寄与したことでさらに評価されることとなりました。

 このツールのお値段は3,000万円から3,500万円の導入費用を含め約5,000万円と中小企業ではちょっと手の出ない値段でしたが、今年の4月に運営方法の工夫により従来と同じサービスが提供される商品が発売されました。それでも年720万円だそうですが…

 さて、アメーバ経営ツールの購入は別としても、「管理会計」の考え方は企業経営にとって大変重要であることには異議のないところです。どんぶり勘定で経営が成り立っていたのは昔のお話です。

 「管理会計」は部門別、顧客別などで細かく採算を管理し、数字の動きを月次、週次、日次で管理しながら的確な経営戦略をスピーディーに構築、実行する経営手法です。決算書を作成することを目的とする「財務会計」とは似て非なるものと言えます。

 導入には「まめさ」が必須です。袋に入れたレシート類をごっそり税理士に持ち込んだり、ひと月前の現金出納帳を作成しているようではとてもとても…。経営にスピード感が必須であると同じく、会計にもスピードが必須です。

(参考:日経TOP LEADER 20145月号)