残業削減へのアプローチ

 日経TOP LEADER 2015.7号より、「小山昇の社長はココで間違える~残業削減を社員は歓迎するでしょうか?」のエッセンスをご紹介します。社員が効率よく仕事をこなして残業削減を実現し、私生活を充実させて幸福感を高めるにはどうすればいいのか?そのヒントが示されています。

 プライベートを充実したいと言う社員は多いが、本気度はあやしい。現に、自発的に長時間労働の解消に努める社員をほとんど見たことがない。なぜか?

人間は、現状維持に流れる生きもの。慣れ親しんだワークスタイルを変えてまで仕事を効率化し、生産性を高めるなどという面倒なことなどやりたくないのが本音。だらだら会社にいるだけで残業代をもらえるならなおさら。

しかし、実際に残業が減り家族と過ごす時間や趣味に使う時間が増えれば、社員の幸福感は高まる。その結果、離職率は低下して会社にメリットをもたらし、求職者に対し好印象を与える。

時短の努力をしない社員に欠けているのは想像力。プライベートの充実がもたらす喜びの深さを、身をも持って体験するまでイメージできないから時短へのモティベーションが上がらない。ならば、社長が強権を発動してでも体験させるのが重要。「良いことの強制」は社長の責務。