経営トップの“美しい”引き際

 

 セブン&アイ・ホールディングの鈴木敏文会長が退任を表明しました。一時代を築いたカリスマ経営者でしたが、退任に対し潔いとの声が聞こえる一方、ケツをまくったかという表現を用いる方もいます。それに至る一連のゴタゴタに対する評価は一様に厳しく、高齢となって勘が鈍っていたのではないか、長く同じ地位にいてわがままが出たのではないか、晩節を汚したなど厳しい意見となりました。

 さて、大企業に限らず中小企業においても、経営者の引退のタイミングを決断することは重要でかつ困難な問題です。今回は『日経TOP LEADER 2016.5号』より、「こんなことに気づいたら引退を意識」をご紹介します。

 

こんなことに気づいたら引退を意識

引き際を考えるべき10の兆候

 

1.会社の成長を追い求める情熱が薄れた

2.経営判断を迷うことが多いと感じる

3.部下へのグリップが利かなくなった

4.自分のやり方にこだわりすぎ、下とぶつかることが増えた

5.時代の変化についていけなくなった

6.土壇場で頑張り通す体力がなくなった

7.事業が成長しており、後継者に任せやすい環境だ

8.周囲に“茶坊主”が増えて現場が遠くなった

9.社内で縦割りの度合いが高まった

10.現場が自分を怖がるようになった