エンディングノート

 ちょっとしたエンディングノート流行りです。カルチャースクールでも書き方を指導するコースが設けられていますし、書店に特設コーナーがあったりもします。

 エンディングノートを作成する目的は「自分の希望する段取りとなること」「相続間のトラブルを回避すること」などありますが、具体的な記載内容を税理士の目線から提案した記事をご紹介します。(一財・大蔵財務協会 税のしるべ 3238号、3239号)

 

1.自分のこと

住所、電話番号(自宅・携帯)、生年月日、本籍、血液型、緊急連絡先(名前、電話番号、自分との関係)、病歴(病名、かかりつけ医)、アレルギー、家系図など

2.介護や最後の治療方法など

希望する介護の内容、介護のための費用の準備の有無(準備している金融機関、生命保険)、介護状態になったときに資産の管理を依頼したい人、余命や病名等の告知の希望、痛みや苦痛を緩和する医療の希望の有無、延命治療の希望の有無、臓器提供や検体の希望の有無(臓器提供カード等の保管場所)

3.家族への気持ちや伝言

感謝の気持ち、家訓、今後の生活の留意点、親族との関係、冠婚葬祭など伝えたいこと、遺言書の意図について

4.葬儀のこと

葬儀をしてもらいたいか、葬儀業者や式場の希望、葬儀の規模・内容・費用に関する希望、遺影(引き延ばしできない場合などに備え数枚用意、300万画素以上がベター、管理場所など)、納棺時の服装の保管場所、棺や骨壺に入れてもらいたいものの保管場所、葬儀で流したい曲、宗教、戒名の希望

5.お墓のこと

希望する埋葬方法(菩提寺や霊園の有無、その名称・場所、墓の使用権者名、権利証の保管場所、散骨等希望する場合は散骨する場所・業者名・連絡先)、お墓の承継者についての希望

6.過去の贈与

過去の贈与(受贈者の名前・受贈日・財産の種類・金額)

7.遺言書や形見分け・遺品の処分

遺言書の形式(公正証書か自筆証書か、公正証書の場合は原本保管の公証役場名、製本・謄本の保管場所、自筆証書などの場合は保管場所・連絡先)、遺言書に記載のない形見分けをしたい遺品(品名・あげたい人の名前・連絡先)、遺品の処分方法

8.財産のリスト

預貯金(金融機関名・支店名・口座番号・担当者名)、証券関係(株券など現物を持っている場合はその保管場所、証券会社名・支店名・口座番号・担当者名)不動産(所在地・共有者・持分・固定資産税の課税明細の保管場所、売買や建築請負書の保管場所)生命保険(会社名・証券番号・入院給付金の有無・死亡保険金額・担当者名)、私的年金(会社名・番号・振込口座など)

9.債務のリスト

借入金・ローン(借入先・借入額・現在の借入残高・返済日・返済方法・保証人・証拠書類の保管場所)、保証債務(保証している債務の相手・会社名・連絡先・金額・証拠書類の保管場所)

10.支払等の停止依頼リスト

社会保険関係(健康保険・公的年金・介護保険の番号・連絡先)、クレジットカード(会社名・番号・支払銀行・支払日・連絡先)、携帯電話(携帯電話番号・契約者名・連絡先)、固定電話(電話番号・契約者名・連絡先)、パソコン(プロバイダ名・連絡先・保有しているメールアドレス・ホームページの契約会社およびURL)、公共料金(電気・ガス・水道・NHKの番号・連絡先)、その他利用を停止すべきサービス、インターネットを介して利用しているサービス(メール・SNS・買い物サイトのIDPW

11.親戚や友人等の相談先リスト

親戚や友人など(氏名・自分との関係・住所・電話番号、どのような状態になったときにどのタイミングで連絡してもらいたいか)、自分の判断能力が低下したときや自分の死後に、家族などが困ったことを相談すべき人(内容別の相談すべき人)