苦境を跳ね返す7つの心得

 震災をきっかけとした電力不足や消費者に蔓延する節約モード…。ビジネスを取り巻く環境は明らかに過去の不況と違う様相を呈しています。

『日経トップリーダー2011.6号』(日経BP社)では苦境を跳ね返す礎は、オーナー経営者の「7つの心得」にあるとしています。今回はこの記事のエッセンスをご紹介します。


‘苦境を跳ね返す7つの心得’

 1.成長の機会は必ずある。縮小均衡に陥るな

 業績が厳しいと守りに回ってしまい、攻めを忘れがちになる。成長を信じその芽を見つけるためにアンテナを張り巡らせよう。

 2.外部環境に解はない。自分を磨くことに専念しろ

 不況を理由に逃げていては、せっかくのチャンスも無駄に終わってしまう。チャンスを確実につかむために重要。

 3.心地よさなしで、これからの消費は喚起できない

 長らく続いてきたデフレの流れも変わるかもしれない。値ごろ感はいつの時代にも大切だが、震災による日本の安全・安心神話が揺らいでいるだけに、消費者はそれだけがすべてではない事に気付いている。

 4.まず立ち上がろう。誰かが支援してくれる

 5.「べき論」は通用しない。柔軟な発想で取り組め

 これらは、まだ世にない新しい製品やサービスを実現しようとする起業家やベンチャー経営者をよく知る識者のアドバイスだ。こうした気概が今こそ経営者に求められる。

 6.困難から逃れることなく挑戦する覚悟を持て

 もし震災前の状態に戻すことが出来ても、少子高齢化・新興国の台頭という状況。震災を機にしがらみを払拭して「第二創業」とでも言うべき成長戦略を考えるべき。

 7.ネットワークを広げれば、新しい可能性が生まれる

 アイデアは一人で必死に考えても出てこない。ビジネスチャンスも同様で、同業者や金融機関、地域の異業種企業などと接触を持つ中で気付きが生まれる。