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成長企業の経営者は、例外なくまねがうまく、他社の優れている部分に学び、自社の経営革新につなげているといいます。
まねの原点は 守(まねる)→ 破(学ぶ)→ 離(創る)→ 独創
と捉えられますが、昨今の日本は豊かになったためにハングリー精神が失われ、多くの人が目に見えるものだけを見るようになってしまいました。これからは目に見えない部分を見て、いかにまねるかということが重要です。
今回は、『日経ベンチャー2008.7号』(日経BP社)の特集、’儲けの本質を見抜け! 「まね」から始める経営革新’より『「ワンランク上」のまねする技術』をご紹介します。
(1)目的を明確にする:「今何に困っているのか?」解決したい問題を決める
(2)目的に合う視察先を選ぶ:同業種or異業種? 商圏は同じor違う?
(3)見るポイントを絞り込む:価格 雰囲気 清潔さ 品揃え 従業員の対応
小売・サービス業の場合
お客の視点:「商品は見つけやすいか?」「接客は親切か?」
調査者の視点:「客層は?」「お客は店内を隈なく回遊しているか?」
製造業の場合
作業者の視点:「作業はしやすいか?」「無駄な動き・無理な動きをしていないか?」
調査者の視点:「生産性はどうか?」「一つの作業に何秒かかっているか?」
自社と数字で比較する
小売業:陳列されている商品の価格と数量など
製造業:製品1個あたりの作業時間など
継続的に定点観測する
小売業:週ごと、季節ごとの推移など
製造業:新しい設備導入後の状況など
他社の良いところを一方的にまねるのではなく、協定を結んでまねし合う。
それが「まねの協定」だ。特にそれぞれの強みが違えば、お互いに補完し合って高い成果を上げられる。さらに社員を相互派遣すれば、受発注の仕組みや在庫管理といった、外からは見えにくい「仕組み」もよく分かる。
視察したことは数字で定量化し、自社と比較するのが原則だが、売り場の雰囲気や接客態度のように数字には置き換えられないものもある。こうした定性的な要素をまねしたいときに役に立つのが、「形容詞リストだ」。
「心地よい」「親しみやすい」「分かりやすい」など、顧客が店を訪れたときに店頭や店員から受けるイメージをリストにして、視察の際にこれらの中から最も合う言葉を選ぶ。あいまいなイメージを言葉で表すことによって、より的確につかめ、自社でまねするときにもうまく具現化できる。
「オズボーンのナイン・チェックリスト」は、マーケティングの専門家、A・F・オズボーン氏が編み出した発想法だ。一つの事柄を「ほかに使い道はないか」「応用できないか」「縮小できないか」「代用できないか」など、さまざまな視点で見ることで、新しい発想を生み出そうというものだ。これは「まね」にも応用できる。
新しい発想で「まねする方法」を考える
そのままで新しい使い道はないか?
改造してほかの使い道はないか?
ほかに似たものはないか?
過去に似たものはないか?
ほかのアイデアを示唆していないか?
何かまねはできないか?
誰かを見習えないか?
新しいひねりは?
意味、色、動き、音、におい、様式、形などを変えられないか?
そのほかの変化は?
何か加えられないか?
もっと時間はかけられないか?
頻度を多くできないか?
強度を上げられないか?
より高く?/より長く?/より厚く?
より付加価値を付けられないか?
材料をプラスできないか?
複製は?/倍加は?/誇張は?
何かを減らせないか?
より小さくできないか?
より濃縮できないか?
より低くできないか?
より軽くできないか?
省略はできないか?
分割はできないか?
誰か代われないか?
何か代用できないか?
ほかの構成要素はないか?
ほかの素材は使えないか?
ほかの製造工程でできないか?
ほかの動力を利用できるか?
原因と結果を置き換えたら?
スケジュールを変えたら?
要素を取り替えたら?
ほかのパターンは?
ほかのレイアウトは?
ほかの順序は?
原因と結果を置き換えたら?
スペースを変えたら?
スケジュールを変えたら?
ポジとネガを取り替えたら?
逆はどうか?
後ろ向きにしたらどうか?
上下をひっくり返したら?
逆の役割は?
テーブルを回したら?
ブレンドしたら?
アンサンブルはどうか?
ユニットを組み合わせたら?
目的を組み合わせたら?
アイデアを組み合わせたら?