おとなのマナー再点検

 長く社会人生活を送っていても、知らないマナーって、結構あります。いい大人になると誰も注意してくれないので、後で正しいマナーを知って冷や汗をかく・・・なんて、私だけでしょうか?因みに私の弱点は『上座と下座』。机が丸かったり、椅子が長かったり、おすし屋のカウンターだったり、取引先の社用車だったり、という変則パターンではほぼお手上げ状態です。

 『日経おとなのOFF No.135』の特集は’おとなのマナー再点検’です。IT化、少子高齢化といった社会の変化で新時代のマナーが求められる半面、ビジネスや冠婚葬祭の場面で、本来のマナーが分からずに戸惑う人も多いようで、本誌ではどんなシーンでもスマートに振る舞える’頼れるおとな’になるための実戦的マナーが紹介されています。  今回はビジネスに役立つ『完全おわびマニュアル』をご紹介します。


『完全おわびマニュアル』

1.相手はなぜ怒っているのか?

怒りの根源は7つのギャップから生まれる。
~怒りの原因を相手の視点で考え、理解することで心のこもった謝意を伝えられる。

① クオリティーギャップ(サービスの品質などでのギャップ)
② 価格的ギャップ(サービスや商品に対する価格に関するギャップ)
③ 時間的ギャップ(「早い」「遅い」など時間感覚的なギャップ)
④ 空間ギャップ(「近い」「遠い」など距離的ギャップ)
⑤ 印象ギャップ(言語、口調、表情などの印象のギャップ)
⑥ 世代ギャップ(お互いの年齢差、元になる世代背景ギャップ)
⑦ 認識ギャップ(認識の違い、想像していたものと違うなどのギャップ)

 2.「おわび」とは何か

~相手に届いて初めて謝罪になる

① 問題に対する非を認める
② 心をこめて謝意を表明する
③ 事態の収束に向けた策を提示する
④ 相手の許しを請う
⑤ 相手が応じたことを受け、問題の解決(終結)を図る

3.好感をもたらすおわび「6つのS」

① 素早い対応
② 素直な心
③ 誠実な対応
④ 清潔な身だしなみ
⑤ 正確な情報
⑥ 最後まで諦めない

4.相手の怒りを増幅させるおわびの2大NG

① 言い訳を言う
② 「できないこと」を言う

5.相手に会ったときのおわびの基本姿勢

① 言い訳せずにまずは傾聴
② できないことには「NO」と言う勇気
③ 代替案を提示
④ 分からないことは持ち帰る
⑤ 上司などへの「報告」「連絡」「相談」

6.問題の原因と相手の真意を探るポイント

<傾聴&説明>
① 5W2Hで事実を確認
② メモを取る
③ 不明確な部分が残り場合は質問をして確認
④ 相手の情報を集める
   ↓
<謝罪&行動>
① 相手が理解しやすい言葉を選ぶ
② 依頼形、選択式で解決策を提示

7.おわびで効果を発揮する言葉

① クッション言葉
② 謝罪言葉
③ 共感言葉
④ 感謝言葉
⑤ 依頼言葉

8.相手が受け入れてくれないときには「3変法の極意」

① 人を変える
② 場所を変える
③ 時間を変える