相続税の課税割合上昇

 現在、相続税の課税割合(亡くなった人のうち、相続税課税が発生する人)は、4%です。つまり、死亡した人が100人いるとするとその相続人等が相続税を納税することとなるのは4人ということになります。

 平成271月以後の相続では基礎控除額が現在の60%に引き下げられるため、課税割合は6%になると言われています。「なんだ。たった2%か。結局自分は関係ないな」と思うのは早計です。課税割合はあくまで全国平均で、地価の高い東京都内では現行法下で9% 、23区内に限ると9.6%と言われています。これが税制改正により一気に跳ね上がる可能性を指摘されています。

 現在70歳以上の人一人当たりの平均保有資産額は3,354万円~5,466万円と推計されています。法定相続人が一人の場合、現行では基礎控除額が6,000万円ですが、改正後は3,600万円。前述の平均保有財産の額にヒットです。今までは相続税の課税を我がことと思っていなかった方も、一度自分の財産を洗い出ししかるべき手を打っておく必要があるかもしれません。