ふるさと納税の手続きが簡単に

 いまや『ふるさと納税』は特典合戦の趣もありますね。本来、地方を寄付によって応援しようとの趣旨で設けられましたが、減税というインセンティブに特典のおまけまで付いてくるおいしい制度です。今後さらに寄付者を募ろうと、平成27年度税制改正ではふるさと納税について2点の改正が検討されています。

 1点目は減税の手続きが不要になることです。所得税からの控除を廃止し、住民税からの控除に一本化します。居住する自治体は、寄付した先の自治体からふるさと納税の受領書を受け取り居住者の住民税に反映させる仕組みなので、納税者本人は確定申告を含め、一切の手続きが不要です。

 2点目は控除を受けられる寄付の上限を増額することです。現在控除の上限は所得税の一定額と個人住民税の所得割額の1割です。これを、所得税の控除を廃止したうえで住民税の所得割額を2割にして控除しようというプランです。

 2013年度は106,000人が130億円のふるさと納税をしています。制度の拡充によってさらに寄付者の数と寄付金額が増加することを望みたいものです。アベノミクスは地方に弱いという批判がありますが、この施策でこれを払しょくすることができますでしょうか・・・