素早く兆しを見極める

 少子高齢化が起因となり、あらゆる分野での国内市場規模が縮小しています。ただ、市場環境の変化を敏感に感じ取り新規事業を立ち上げて成功している企業があるのも事実です。それに必要なのはいち早く『兆し』を見つけること。

 今回は環境対応に成功した企業の事例からその目の付け所を整理した記事をご紹介します。(日経TPO LEADER 2016.10号)

 

  1. 市場の変化を自分に当てはめる
    • アイ・ジー・オー(輪ゴム製造卸・大阪市)

    • ネット経由で商品を買う消費者が増え、商品を仕入れて売るだけの卸は生き残れないと感じた。そこで卸売のみの事業形態から製造を手掛けるようになった。

  2. 既成概念を捨てて市場を見直す
    • 越後屋(飲食店運営・東京都港区)

    • 一人暮らし世帯が増え、コンビニを意識した「おひとりさま」向けの惣菜や弁当を充実させた小型スーパーの出店が注目されるようになった。そこで一人1枚ずつ注文できることで一人でも好きなものを食べられる焼き肉店を展開

  3. マクロデータの変化に目を配る

    □うるる(クラウドソーシング・東京都中央区)

    □団塊の世代が揃って退職することによる労働力不足を見越し、専業主婦の労働力に

       着目して在宅ワークによる労働力を活用

  4. 顧客の変化を深く観察する

    □佐田(紳士服製造、販売・東京都千代田区)

    □自分の個性に合った服選びにこだわる若者が増えている。さらに低く価格を設定

       できるよう直営店モデルを導入

  5. 海外市場の変化を察知する

    □MFS(住宅ローン借り換え・東京都千代田区)

    □海外で起きていることは、やがて日本でも受け入れられるという「タイムマシン経営」

       の視点が環境変化の先取りに重要と考える。アメリカで普及している住宅ローンの

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