平成29年分所得税確定申告の状況

 国税庁は、平成29年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告状況を発表しました。

 その内容から、3点ご紹介します。

 

1.マイナンバーの記載

今回で2度目になるマイナンバーの記載ですが、下表の通り一定の割合を達成できているようです。

国税局

札幌

仙台

関信

東京

金沢

名古屋

記載率

81.8

79.2

82.5

86.1

87.4

85.9

前年比

0.5

1.0

1.3

0.7

0.4

▲0.1

大阪

広島

高松

福岡

熊本

沖縄

全国計

82.2

84.3

83.4

80.8

79.0

68.2

83.5

▲0.2

1.4

0.8

▲1.0

1.1

2.2

0.6

 

2.富裕層の割合

確定申告書を提出した人のうち、合計所得金額が1憶円を超えるいわゆる「富裕層」は、前年より2,710人多い23,093人となっています。

ちなみに、公的年金等以外の雑所得に係る収入金額が1憶円以上ある納税者は、前年より311人増加の549人で、このうち仮想通貨取引による収入があると確認できたのは331人となっています。

 

3.医療費控除の適用

平成29年分確定申告より適用が開始された「セルフメディケーション税制」による医療費控除の適用を受けたのは26,000人で、従来の制度を含めた医療費控除適用者のうち、0.35%でした。活用されているとは言えないようです。

[memo]

セルフメディケーション税制
*概要

健康の増進及び疾病の予防への取り組みを行う場合において、自己及び生計一親族等に係る一定のスイッチOTC医薬品を購入した場合には、その年中に支払った金額の12,000円を超える部分(88,000円限度)が、その年分の総所得金額等から控除できる制度。

*適用期間

平成29年1月1日から平成33年12月31日までに行った支出

*対象となる医薬品

スイッチOTC医薬品

厚生労働省のホームページで確認できますが、薬品店で発行されるレシートでも確認できるようです。

*健康の増進及び疾病の予防への取り組み

健康診断、予防注射、がん検診等の実施