動き出した復興プロジェクト

 東日本大震災の発生から半年が経過した今も、解決の各地で復興プロジェクトが動き出しています。各地ではどのような取り組みが始まっているのでしょうか?『日経ビジネス2011.9.12』より、浮上している主な復興構想をご紹介します。


1.岩手県

 *大船渡市 *陸前高田市 *住田町

 陸前高田市の平地に太陽光発電所と定置型の蓄電池を設置、大船渡市や住田町に電力を提供するという構想。新たな蓄電池工場を誘致することで雇用創出効果も狙う。

2.宮城県

 *仙台市

 被災農地に太陽光発電所を設置、その電力で食品工場や加工工場を運営する。日本IBMやカゴメ、シャープなど約20社が参画を見込む。

 *石巻市

 魚の残渣や下水処理場の汚泥を用いたバイオマス発電、太陽光発電、風力発電など再生可能エネルギーを活用した次世代型水産業の構築を目指す。日本GEなどが関与。

 *東松島市

 東松島市の仮設住宅に風力発電と太陽光発電を導入、生み出した電気をスマートグリッドで域内に供給する。

3.福島県

 *西郷村 *下郷市

 水力や地熱などの再生可能エネルギーで、植物工場に必要な電力を100%自給する。  西郷村に集積している高齢者福祉施設を活用、中国人など新興国の留学生を受け入れるなど、介護ノウハウの輸出も見込む。

 *相馬市

 津波で被害を受けたエリアに太陽光発電や水産関連施設を整備、、農地の集約と農業法人化を進めていく。高台に恒久住宅も築く。

 *南相馬市

 放射線医療体制の整備や放射線研究産業の誘致、再生可能エネルギー設備を作り、汚染地の除染など原発事故の負の遺産を産業化していく。

 *会津若松市

 会津若松市に「福島イノベーションセンター」を開設、市や会津大学などと連携して雇用創出や産業振興を検討していく。

 *三島町

 小規模水力発電を軸に、電力の地産地消を狙う。